組織・人事関連用語:カ行
経験学習
経験学習とは、経験から学ぶことに重きを置く人材育成の方法です。
米国のリーダーシップ研究の調査機関であるロミンガー社に「7:2:1」の理論というものがあるのですが、経営幹部としてリーダーシップをうまく発揮できるようになった人たちに「どのような出来事が役立ったか」について調査したところ、7割が「経験」、2割が「他者(上司も含む)」、1割が「研修や書籍」という結果になったそうです。
この経験学習を人材育成の制度として取り入れているのが「ヤフー株式会社」。ヤフー株式会社では下記の経験学習モデルを上司と部下の「1on1ミーティング」で行うよう促しています。
<経験学習モデルのステップ>
具体的経験をする(経験)
↓
内省する(省察的観察)
↓
教訓を引き出す(概念化)
↓
新しい状況に適用する(実践)
経験学習モデルのステップを進める中で、「内省(振り返り)」と「教訓の引き出し(概念化)」は上司の腕の見せ所です。職場で振り返りというと、『うまくいかなかった』ことに焦点を当てがちですが、部下の成長をサポートするためには、やったこと、できたこと、うまくいったこと、部下自身が強みを活かせたことについても振り返ってもらうことも大切です。マイナスの経験があったとしても、そこから「何を学び」「次にどう活かすのか」を考えてもらうことが、部下の成長支援につながります。
参照:日本の人事部・用語解説キーワード集「経験学習」(最終アクセス:2019/04/26)