「相互コーチング」について

「相互コーチング」とは、2名のコーチが互いに有料の価値があるセッションを提供し合い、料金を相殺することで実際の金銭の支払いを伴わないコーチングのことです。国際コーチング連盟(ICF)の認定資格取得要件である有料セッション経験時間数を満たすにあたり、「相互コーチング」も有料セッション経験時間数として認められます。

コーチングスキルが「有料セッション」を提供するレベルに到達していることを客観的に証明するのが「GCSコーチ認定」資格です。したがって「相互コーチング」は、GCSコーチ認定を取得した上で実施するのが適切です。

なお、ICFが認める有料セッション経験時間数は、コーチングの学習を開始(GCSではクラスAまたはクラスJの受講を開始)してからのセッションを対象としており、GCSコーチ認定取得前に「相互コーチング」以外で実施した有料のコーチングについては、クラスAまたはクラスJの受講開始以降に実施した場合、有料セッション経験時間数としての算入が可能です。

「相互コーチング」のガイドライン

「相互コーチング」は「練習セッション」ではありません。「練習セッション」はコーチのスキルアップが目的ですが、「相互コーチング」は本来のコーチングと同様に、クライアントの目標達成や問題解決等のために行なわれるものです。「相互コーチング」の意義をよく理解した上で、取り組んでください。

  • 有料セッションの定義の一つである「相応の価値のある商品やサービスと交換で行なったセッション(コーチングのクラス外での相互コーチングを含む)」として実施してください。具体的には、下記を満たすことが必要です。
    • セッション練習ではなく、プロコーチとして提供する通常の有料セッションと同様の姿勢・仕様で実施すること
    • 「交換(バーター)」なので、セッション料金を決め、原則として互いに同額であることを確認・同意すること。もし金額に大きな差異がある場合は、実施回数・時間数の調整を行なうか、差額分をクライアントが支払う等の取り決めをすること
    • セッションテーマは、本来の金額を支払うことに互いに納得できること
    • 上記のすべての項目を確認するために、事前オリエンテーションを実施すること
  • ICF認定資格取得を目指して実施するケースが多いと思われます。クライアント名や実施時間数等について、互いに記録すると共に、ICFから記録の提出を求められた際は応じることに同意の上、実施ください。
  • セッション練習ではないので、クライアントからコーチへのフィードバックは、コーチングスキルに対してではなく、クライアントとして感じたことや得られたこと、気づいたこと等をフィードバックしてください(通常のコーチングと同様)。
  • セッション経験時間数を増やす観点から、継続セッションとしての実施をお奨めします。ICF認定要件の一つである「クライアント数8名以上」をクリアすることも視野に入れ、適宜、相手を交代することもお奨めします。
  • 「相互コーチング」のメリットは、単純に有料のセッション経験時間数やクライアントを増やすことにとどまりません。下記のメリットにも着目し、積極的に取り組みましょう。
    • コーチングを受けることのメリットを享受する機会を確保する
    • 様々なコーチのセッションスタイルを知る機会を増やす
    • コーチ同士が、互いにより深く交流し合える機会を増やす

有料セッション経験時間数の獲得にあたっては、「相互コーチング」以外での有料クライアント獲得にも取り組んでください。仮りに100時間の有料セッションをすべて相互コーチングで行なうとした場合、2名の相手がいれば、25ヶ月(2年1ヶ月)で100時間に到達します。(クライアント1名につき1回あたり1時間のセッションを月2回行なう場合、クライアント2名では、コーチとして月4時間・クライアントとして月4時間;週あたり1時間のセッションを2回行なう計算となります)

「相互コーチング」の相手募集について

GCSコーチ認定資格を取得した方は、Facebook内の「GCS認定コーチ(GCS公認グループ)」「ICF認定取得&更新サポートグループ」を使って相互コーチングの相手をみつけることができます。

GCS認定コーチの方へは、相手を募集する際の文章テンプレートを提供いたします。