「本音」を引き出す魔法の6秒


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「ちゃんと聴いているつもりなのに、相手の本音まで届かない・・・」

そんな感覚を持ったことはありませんか。

1on1でも、家族の相談でも、仕事相手との打ち合わせでも、こちらは真剣に向き合っているつもりなのに、肝心のところがすり抜けていく。

もしその理由があるとしたら、「聴き方が足りない」よりも、たぶん-待つ時間がほんの少し足りないのかもしれません。

23秒で話を遮る私たち

突然ですが、数字の話をさせてください。

「23秒」。
これは、患者さんが症状を説明し始めてから、医師が話を遮るまでの平均時間だそうです。

思った以上に短い、と感じますよね。
けれど、ここで少し胸に手を当ててみると、この短さは医療の現場だけのものでもない気がします。

会話の最中、相手が言い終える前に「あ、つまりこういうことですよね」と要約してしまう。
沈黙が怖くて、質問を足してしまう。
あるいは、良かれと思って助言を急いでしまう。

そういう瞬間は、誰にでもあります。

29秒待てたら、相手は話し切れる

では次の数字、「29秒」。

これは、患者さんが「伝えたいことをすべて話し終えた」と実感できるまでの平均時間なのだとか。

23秒と29秒。
その差は「6秒」です。
たった6秒。
けれど、この6秒が、とても大きい。

というのも、いわゆる"本音"は、会話の途中ではなく、最後の最後にひょいと顔を出すことが少なくないからです。

「......実はね」とか、「言いにくいんだけど」とか。

言葉の形はさまざまですが、その一言はたいてい、話の締めくくりに近いところに置かれます。

今日からできること:6秒だけ、何も足さない

だから、相手が言い終えた"ように見えた"とき、そこでほんの少しだけ待てるかどうかが分かれ道になります。

黙ってしまうのではなく、相手に「続きがあるなら、どうぞ」と場を渡す感じで、6秒だけ、あえて何も足さない。

実際にやってみると分かるのですが、その6秒は意外と長く感じます。
沈黙が"空白"に見えるからです。

けれど、沈黙は空白ではなく、相手の中で言葉が整っていく助走でもあります。

そこにこちらが言葉を足してしまうと、助走が途中で途切れてしまう。

結果として、本音に届く前に会話が終わってしまう、ということが起きます。

「聴す(ゆるす)」-受け止めるということ

もうひとつ、好きな言葉があります。

須磨寺の小池陽人さんが法話の中で語っていた話です。

「聴す」と書いて、「ゆるす」と読む。

聴くことは、相手を許し、受け入れること。

相手が言葉を選びながら話していても、途中で詰まっても、結論がすぐ出なくても、そのまま"いていい"場をつくること。

そういう姿勢が伝わると、人は安心して、言葉の奥にあるものを少しずつ出せるようになります。

分かっているのに難しいのは「クセ」だから

とはいえ、分かっていても難しいんですよね。

待てばいい、と頭では分かるのに、会話の中ではつい手を出してしまう。

質問が誘導になったり、助言が早すぎたり、自分の経験談で上書きしてしまったり。

これらは意志の弱さというより、会話の"クセ"に近いものです。

だから、気合で直すよりも、「自分はどこで口を挟みたくなるのか」を一度見える形で理解するほうが、ずっと近道だったりします。

そして次の会話では、相手が言い終えたように見えた瞬間、心の中で「1、2、3、4、5、6」と数えてみてください。
きっと、何かが少しだけ変わります。

本音は、最後の6秒で出てくる。

その6秒を、こちらから差し出せるようになると、会話は不思議なくらい静かに深まっていきます。

その学び方にはいろいろあります。

本でじっくり読むのが合う人もいれば、短い時間で雰囲気をつかむほうが早い人もいる。

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「いきなり学ぶ」ではなく、「いったん体感してみる」。

そんな入口として、日程だけ眺めてみるのもひとつの手です。

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