『指導』は、指導にあらず!
銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 松本結花です。
あなたは、"指導"という言葉を聞くと、どんなことをイメージしますか?
『先生から生徒に何かを教える』『上司から部下にアドバイスや指示をする』ということを想像するかもしれません。
今日は、事例を通して"指導"の意味について考えていきます。
私は、コーチとしても活動していますが、キャリアコンサルタントとして、就職活動中の大学生の面談をする機会があります。
来春の就職を目指す多くの大学生にとって、今は、会社説明会への参加、エントリーシートの作成、面接、筆記試験などで最も忙しい時期です。
人生初めての経験に奮闘している学生さんの相談にのり、希望するキャリアを積んでいけるようにサポートするのが私たちの役割です。
面談の中では、知識・情報を提示したり、助言したりすることもありますが、欠かせないのは『話を聴くこと』『思いを引き出すこと』です。
今、どんな状況なのか?
何に困っているのか?
なぜ、面談を受けに来たのか?
何がクリアになったらいいのか?
どんなところに就職したいと思っているのか?
それはなぜか?
彼ら彼女らの持ち味(強み等)は何なのか?
学生時代にどんな経験をしてきたのか?
それらをどう活かしていきたいと思っているのか?
‥‥‥
学生さんたちの思いは、100人いたら100通り。
解決したいことや目指したいこと、聴いてほしいことや求めていることがあります。
・話を聴く
・思いを引き出す
それに欠かせないのは、コーチングのスキルとマインドです。
スキルとは、例えば-
・認める...安心して話してもらう
・聴く...気持ちよくたくさん話してもらう
・質問する...相手の中にあるものを引き出す
これらによって対話は成り立っています。
逆に言えば、何かが欠けると引き出し力は小さくなります。
・会話を組み立てるスキル
30分という限られた時間の中で、学生さんが自分と向き合い次につながる答えを見い出す面談とするために、コーチングの会話の組み立てが非常に役に立ちます。
実は、この面談のことを『学生指導』と表現されることもあるのですが、実際に求められていることは『教える、アドバイスする』一辺倒ではありません。
教える、アドバイスを含めた成長や自己決定への働きかけ。
自分で考え、自分で決断、行動し、前進していくのをサポートすることです。
そして、実際に、学生さんは、就職活動を通して大きく成長していきます。
とはいえ、面談時間30分を、どう使うかは私たち自身に委ねられています。
『どんな時間にしたいのか、学生と対面する自分は、どんな自分でありたいか』というということも、問われているとと感じています。
では、どんなマインドで臨むのか-
次回(4/1号)は、コーチングマインドについてお伝えします。