誘導的な質問に注意!

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こんにちは!
 
銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 芳賀美貴です。
 
 
読書の秋ですね。
 
秋の夜長に、私はカズオイシグロの長編を読んでいますよ。
 
先日はコーチ仲間が開催する読書会に参加し、1年ほど放置していた書籍を読みました。
 
その中で、コーチングでも扱われる誘導的な質問についての記述がありましたのでご紹介いたします。
 
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エリザベス・ロフタス*という心理学者は、質問の仕方によって記憶が変化してしまうことを実験によって証明しました。
 
 *1944年生まれ。アメリカの認知心理学者。スタンフォード大学で博士号を取得。
 
実験内容:
 
(1)自動車がぶつかる映像を被験者にみせる
 
(2)被験者をAグループとBグループに分ける
 
(3)Aグループには「どのくらいのスピードで車は激突しましたか?」と質問する
  Bグループには「どのくらいのスピードで車はぶつかりましたか?」と質問する
 
(4)両方のグループに「ガラスは割れましたか?」と質問する
 
 
実験結果:
 
Aグループ
 
(3)の質問に対して「時速65キロくらい」と答える
 
(4)の質問に対して「割れました」と答える
 
Bグループ
 
(3)の質問に対して「時速50キロくらい」と答える
 
(4)の質問に対して「割れませんでした」と答える
 
 
→実際の映像は、【ガラスは割れていない】
 
 
(引用元)
 『図解 心理学用語大全 人物と用語でたどる心の学問』
 齊藤勇(監修)・田中正人(著)
 
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この実験は虚偽記憶がどのように形成されるかを証明するものではありますが、質問によってクライアントを誘う(いざなう)役割のあるコーチにとっては軽視できない内容であると感じました。
 
クライアントにとって、より有益な方向へと誘うことができるコーチでありたいものです。