Coach Interview - 矢沢 たかのり コーチ(後編)

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コーチングは、ダメ上司の人生を変えた人生の羅針盤

 企業の管理職として、部下とのコミュニケーション改善が課題だったという矢沢たかのりさん。コーチングとの出会いで、職場だけでなく、自分自身も家族との関係も大きく変わり、多摩クラス(旧立川校)の立ち上げも実現しました。
(聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

自己基盤を意識して大きく変化

ーー コーチングと出会って、どんなふうに変化しましたか?

 反旗を翻そうとする人は他を巻き込むので、一人から2人3人と増えていって、当時はそんな状態に悩んでいましたが、今思えばそれにも感謝しています。自分が発していたことが映った鏡だったんだなって思えてきて、自分自身が変化しました。コーチングを学んでやっとわかったことです。それがきっかけで、今、多摩クラスもできるようになったんですから。その後、会社では別の部署に異動して、コーチングやティーチングを使うようになって、うまく回り出しました。営業は数字が一番に来ますが、マネジメントの仕事の基本は人材育成なので、マネージャーには部下育成が求められます。学んだことで原点を思い起こし、コーチングマインドと言うか、マネージャーマインドを発揮できるようになりました。常に問われるのは自己基盤です。それを意識したら、本当によく回り出しました。

ーー 多くの人が、その言葉と向き合ってハタと気づいて考えるようですね。思い当たるとしたらどんなことがありますか?

 うまくいってなかった営業課長のときは、自己開示ができなかったんですね。出世についてこだわっていて、同期に先越されたりしているから、いろいろな本を読んで、マネージャーはこうでなくてはとか、意固地になって鎧をたくさん着ていたんです。部下からの質問にも知らないとは言えず。絶えず、課長はこうあるべきだって。自己開示ができないから、ものすごく疲れていました。あとになって、コーチングピラミッドにあることがまったくなかったことを痛感しました。認定コーチになってようやくそれに気づきました。以前はダメ上司でしたが、コーチングが人生の羅針盤のように導いてくれたのです。

ーー その大きな気づき以外に、何か変化が起きたことはありますか?

 紙に書いて、セルフコーチングをするようになったことですね。それまでは、物事を漠然と考えて迷走したりしていましたが、それが少なくなりました。そうしたらやりたいことも増えてきたんです。その間にコーチをつけたので、地方校をやりたいと思ったら、場所を考え、事業計画書を提出して、あっという間に立川校の開校までできました。それが、2014年のことです。このとき、改めてコーチングのすごさを感じました。現在は多摩クラスになったんですが、クラスをやっていて受講生の変化に立ち合えることが魅力だと感じられるのは、コーチが講師をやっているからだと思います。

ーー 職場で活用して、ご自分のことも前進ですね。ご家庭ではいかがですか?

 子どもたちが小さい頃まではしつけというスタンスで、命令的でしたけれど、今、成人した娘2人とはコーチング的に接するようになりました。高校生のときから一緒に食事に出かけることがよくありますね。1対1が多いので、充分話を聴くことができます。彼氏の話とかもしてくれるので、うっとうしいとは思われていないと思います(笑)
聴いて応援する感じですね。

インタビュー

将来叶えたい「福祉分野」のコミュニケーション

ーー 相手の方の成長に関われる恊働体験について何かエピソードはありますか?

 現在、障害者職業生活相談員として、知的障がいがある方と話すこともあるのですが、コーチングがとても有効だと気づきました。なので、そこをベースに、支援員や指導員や、親御さんにもコーチングを学んでもらいたいと思います。障がいを持っている本人や支援する側の方たちと一緒にしていくことは恊働作業ではないかと思います。あと、個人セッションで、独立希望のクライアントが、実際にゴールを達成してくれることもあり、とてもうれしいです。クライアントからもクラスの受講生の方からも、アシスタントの方からも、毎回学ぶことがあります。社会的立場が高い方がとても謙虚に、相手を立てていることがあり、教わることがたくさんありました。

ーー ご自分の体験をふまえて、新人コーチはまずどんなことをしたらいいでしょうか。

 今、多摩クラスは、クラスAの受講仲間だった森田コーチと一緒にやっていますが、セミナー等を50回以上共催しています。仲間が複数いれば強みもそれぞれなので、はじめは誰かと組んで企画するといいと思います。一人では、なかなか長続きしませんが、仲間あってこそ続けられると思います。今では多摩クラスの共同代表兼講師として登壇しているのですから、縁がどんなふうにつながるかわかりません。これからも、多摩クラスの特長をより出しながら、障がい者の支援をしていき、社会貢献していけたらと思っています。

ーー 福祉に関わるコミュニケーションは、今後需要が高まりそうですね。ありがとうございました。

インタビュー

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Profile
矢沢 たかのり
コーチ
GCS認定講師
GCS多摩クラス共同代表
IT企業にて、営業、生産、人事と幅広い職種に従事。管理職として、マネジメントや人材育成を経験。コミュニケーションが人生を左右すると感じて、銀座コーチングスクールにてコーチングを学ぶ。 コーチングは、コミュニケーションの向上だけでなく、眠っている可能性を引き出し、自発的な行動が、どんどん促され、目標達成や自信につながっていく。コーチングの魅力に魅せられ、2014年、銀座コーチングスクール立川校(現 多摩クラス)を設立し、現在に至る。

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