Coach Interview - 山本敏行 コーチ(前編)福井校講師
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視野を広げた先にある仲間との出会い、課題への挑戦
会社員時代に学んだコーチングをさっそく職場で活かそうとして大失敗したという山本敏行さんに、その体験から得た気づきとその後のたくさんの出会いについておうかがいしました。 |
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スポーツコーチングとの出会い
ーー 今、福井校の講師の他にはどんな活動されているのですか。
コーチの方の紹介で、日本スポーツ協会のスポーツ指導者の資格更新研修の講師をしています。他には企業の研修などです。
ーー メディアで見るアスリートの方々の多くが、時が経つに連れてメンタル面が変化しているのを感じます。受け答えの言葉の使い方でそれを思うのですが、山本さんが指導している方々はどんな変化がありましたか。
僕は学童野球の監督のコーチをおこなっているのですが、40年間一度も優勝したことがなかったチームの監督にスポーツコーチングを始めたら、市の大会で5回中4回優勝したのです。60人しかいない小さな学校の野球部です。県大会の入場式では、たいていの学校のチームは6年生ばっかりなのだけど、私たちのチームは1年生から6年生まで全員並んで行進して入っていったっていう、そういう話を聞くとジーンときますね。
ーー まさに相手との恊働体験ですね。
僕は試合を見に行っただけで生徒たちと話をしてないのだけど、自分が関わったことが成果になって出てくることは素晴らしいなって思っています。
ーー 本当です。昨年独立して、コーチとしてそのような経験をされているのだと思いますが、会社員時代とはまた違う環境に身を置いてどんなご気分ですか。
楽しいです。定年退職してから四国巡礼のお遍路さんに行っていたのです。結願はしているのですが、今月は高松と松山の方でスポーツコーチングの研修があったので、その前後にまたお寺を歩いたりしてます。そういうことも楽しいし、そこから繋がってくる大勢の人たちとの出会いですね。お遍路もそうだし、スポーツも地方によってそれぞれ競技に特徴があるので、いろいろな方と繋がりができます。オリンピックに出た人や、すごく頑張ってる高校のラグビー部の先生などから、指導者としての話を聞けるのも楽しいですね。
ーー お遍路さんをやろうと思ったきっかけは?
前から行きたかったのと、定年になり人生の区切りがついたのでのんびりと廻らせてもらおうかなと思って。今は、88番目から「逆うち」して68まで来ました。廻ってみて思ったのは気持ちがすごく広くなるんですね。動じなくなると言うか、全ての事を受け入れると言うか。起こることはすべて自分のせいなんだって。宗教とは関係ないんですけれども、宗教の話もいろいろ聞けるので勉強になりますね。
ーー 精神面に刺激を受けながら現実面で仕事を続けていくというのは素敵なことですね。
はい。健康にもいいですよ。1日20 kmから30 km 歩くので肉体的にハードですが。
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大失敗だったコーチングを使った部下管理
ーー そもそも2012年頃にコーチングを学ぼうと思ったきっかけはどんなことがあったからなのでしょうか。
会社ではずっと機械設計の仕事をしていたのですが、2011年に役職が変わって3人ぐらいの部下のところから30人超えるところに配属されたのです。ちまちましたところから突然最前線のマネージャーに引っ張られて、仕事の種類も増えて何をしたらいいのかわからない状態でした。その時たまたま母親が脳梗塞で倒れて、時間的にもいっぱいいっぱいになってしまって。とにかく部下の人達には、僕の言うことを聞いてちゃんと仕事をしてほしいとそんな感じでした。それで、管理者として何か良いスキルがないかなと思って探していたら、見つけたのがGCS金沢校の体験講座です。それがきっかけです。
ーー そうですか。初めて実践でコーチングを体験していかがでしたか?相手のことを認めてから聴くとか、それまでとは違う意識の向け方だと思いますが。
最初はコーチングに対する思いが全く違ってたので、クラスをずっと受けてても、受け止めるということを聞き流していて、単にスキルだと思ってやってたんです。肝心の自己基盤とかコーチングマインドが重要だと言われていても、その時は全くわからなくて。だからいっぱい失敗しました。
ーー 失敗というのは職場でですか?具体的にはどんなことがあったのですか。
よくあったのは、面接の時に、自分の思いだけで言質をとる目標設定をしたりですね。全然うまくいかなかったです。それで、半年ぐらいやってもダメだったので、自分にコーチをつけようと思ってお願いしたら、少しずつコーチングってこんなもんなんだっていうのを感じ始めました。 それからですかね、変わっていったのは。でも時既に遅しであまりにも成績が出ないので降格になりました。
ーー 第三者から彼女たちの目の輝きが違うと言われたのは本当にうれしいことですね。
気持ちがとても楽になりました。マネージャーとして、こちらの言うことを聞かせるのではなくて部下たちが自分で仕事をやりだすということができて、それまではみんなでお茶汲みをやっていたのを全員で相談してやめようってことになったり。そういう、自分たちで話をするってことが起こってきました。
ーー お茶汲みをやめると自分たちで決めたっていうことは、山本さんが女性たちを信頼して委ねたからですね。
そうですね。それと任せる一方で責任は全部自分が取るというスタンスでやったのが良かったのだと思います。その後また短い間ですけれど部署が二つ変わって、そこもユニークな方がいっぱいいる場所でしたが、でそれまでの成果が繋がった感じです。
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Profile 山本敏行(やまもと・としゆき)コーチ |
GCS認定講師 GCS認定プロフェッショナルコーチ ICF認定コーチ(ACC) 銀座コーチングスクール福井校講師 金沢市出身。およそ40年間、機械設計を中心としたものづくりに携わる。2012年に認定コーチの資格を取得。社内コーチとして、部下の目標達成やモチベーションの向上を実践。女性社員だけの職場や残業の多い職場で成果を上げる。2019年4月に定年を機に独立し、管理職としての経験を活かしたコーチングを行っている。研修講師として、スポーツコミニケーションやビジネスコーチングで 「部下・選手とチ-ムの力を最大発揮させる」をテーマに活動している。 [山本 敏行コーチの担当クラス一覧] |
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