Coach Interview -こじま りょうこ コーチ（後編）

　会社での管理職、2人のお子さんの子育て、長期の海外出張などアクティブに行動するこじまりょうこさんから、コーチングを学んでさらに目標が明確になったことなど、探究心の赴くまま学びと実践を続ける、豊な人生の日々について伺いました。 （聞き手：山上 晴美コーチ）

−認定を取得してからさらに国際資格取得にチャレンジしていると伺いました。

　認定取得後に国際コースを受けようとしましたが実践が追いついてない感じでした。焦らないでどう進めたらいいのか考えていたら、1年くらい経った時に突然「私はどうしたいのか？」ということが、見えてきたと感じました。資格を取ることが目標でないことがやっと腑に落ち、資格をとってどうありたいのか。そのために資格取得をどの様に進めたらいいのか。そこでやっと、本当に焦らずに自分がやりたい方法で進めていけばいいのではないかと思い、何か大きな変化がおきていると気づきました。

　転職により違う環境になり、それまでとは違う難しさを感じています。コーチングマインドを持ち続けて「相手の可能性を信じる」のはもちろん大切ですが、どうしても会社や自分のバイアスがかかってしまいます。以前は新人指導でしたが、今は部下と言っても自分より年上で、より一層の難しさを感じました。ご自分が大事にしてきた価値観があり、「これから会社の中で変わっていきたいですか」とたずねても、すでにある程度の展望を持っています。そこで、これまでの価値観も大事にしながら、残りの勤務期間を会社の中でどのように活躍し過ごしていくか考えていけるように対話を進めています。その経験を通じて、自分がバイアスをかけていたり、「長く会社にいるから変われない」と思いこんでいたりすることに気付き、これが部下と関係性を変えるために次に取り組んでいく課題だと思っています。

−そういう経験は会社にいるからこそ得られる貴重なものですね。

　組織の中でしかできない仕事もあって、組織の中で働く意義を見出しています。以前の会社では複業の申請をする勇気を持てませんでしたが、今は本当にやりたかったらどう思われてもやると思えるようになりました。ですので、会社で働きつつ、複業を広げていければと思います。今は業務委託のコーチング、医療機器関連のベンチャー企業などの複業申請などを出していて、自分で実施するコーチングセッションは複業申請していなかったのですが、来年からは申請してどんどん広げていこうと思っています。

−こじまさんはエネルギーが高くてどんどん動けるタイプという感じがします。

　そうかもしれませんね。組織の中でできることの一つに先日の海外出張もあります。大学を卒業してから約8年中国で仕事をしており、グローバルに働きたいという気持ちがあります。今回の出張では１カ月間でアメリカ、中国、ベトナムを訪問しました。異なる文化背景を持つ人と、コーチングマインドを持ちで交流しながら仕事をすることにもやりがいを感じます。
　子どもたちのことは、私が出張中にやっていけるのか少し心配でしたが、日頃からコーチング的な対話をしているからか、思ったより自分のことは自分で進め、私に連絡したければ自分で連絡するという感じで過ごしました。お互いに寂しいとは思ったけれど、問題なくやり遂げられたと感じています。

−それはいいですね。では、仕事に関わらず、これからの人生でやりたいことを挙げるとしたらどんなことがありますか。

　コーチングセッションをするという気持ちもありますが、学び続けてその学びを伝えていきたいなと思っています。その指標の一つとして、ICFのMCCを取りたいです。仕事をしながらなので何年かかるかわかりませんが。
　学んだことをどう伝えるかは、まだ模索中ですが、講師養成講座を受けているので、会社でも子育ての現場でもまずは「講師なので教えることができます」と言えるようになりたいです。学びたい人がいたらすぐに対応できるようになれるといいなと思います。コーチングを広げていったら、今は見えてない新しいビジョンが生まれてくるのではないかと思っています。

　また、これまで学んできた専門的な知識とコーチングを掛け合わせ、新しい価値を生み出したいという野望もあります。これを更に突き詰めていきたいと思っています。

−セッションを通じて自分の成長を実感できるというのは、まさにコーチングの醍醐味のように感じます。たくさんお話を伺えてよかったです。 目指すところに向かってますます元気に躍進されることを願っています。ありがとうございました。