Coach Interview - 和田 眞由美 コーチ(前編)

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 コーチングの学びで自分主体を許可していいことを知ったり、クライアントと寄り添うときの距離感の気づきを得たりという興味深い話を新潟クラスの和田眞由美さんにうかがいました。
(聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

「私」が主体になってもいい

ーー 現在新潟クラスで講師をされていますが、GCSのクラスが新潟にできてその一期生とうかがいました。

 主人が転勤族でしたので、私も行く先々で仕事をしてきました。キャリアコンサルタントもしていましたが年齢が上がるほど再就職も難しくなるので、自分を活かせることを考えていました。それで、以前マナー講師をしていたので、講師の勉強をもう少ししたいと思って東京の講師塾というところで学んでいたのです。

 その中にコーチングという項目があったんです。でも私があまりにもコーチング力がないという指摘を受けてしまいました(笑)

ーー 何を指してコーチング力がないと言われたのですか?

 模擬練習の中で、多分、やりとりが双方向ではなく一方的だったのかなと後から思いました。
 それで悩んでいた時に、その講師塾に来ていた方が石川から来たGCSのコーチの方で、「新潟にコーチングスクールができる」って教えてもらったんです。これはタイムリーだと思って、早速体験講座に行きました。
 そうしたら坂本コーチの講座が、イベント的というか、自分のソーシャルスタイルを知るということもされていて面白かったので、クラスも楽しいだろうと7月からクラスAに通い始めました。


ーー  講師塾の中にたくさん選択肢があって、その中からコーチングがいいと思ったのはどんな点ですか?

 こちらから伝えるだけでなくて、相手の方の状況や様子を見ながら双方向で会話ができるようになることが大事だと思ったからです。講師をしたときもコーチング力が大事だと思いましたし。
 でも、講師塾とコーチングクラス両方に行っていたので、受けるのが精一杯。自分に余裕がありませんでした。クラスDが終わって試験に向けて、とにかくセッション練習をしようと思ってたくさん練習をさせていただきました。
 その時にコーチの先輩方からすごく助けられたので、今とても感謝しています。

ーー  セッション練習をたくさんして、ようやくコーチングを深められてどんなことを実感しましたか?

 認定をとったあとは、講師として幅を広げていきたいと思ったのでコーチングの講師もやりたいと思うようになりました。
 自分の実感としては、クラスAを受けてコーチからフォローセッションを受けて、内面の変化をすごく感じたのです。それで、コーチングの良さを大勢の方に伝えたいと思うようになりました。
 そのセッションでは夫のことを話しました。数年前に脳出血で倒れて、仕事も休んでいたので、これからどうしたらいいんだろうと悩みがありました。あまり人には話さないようなことですがそれを話して、「こういうことも話していいんだ」っていう安心感がありました。それができたということと、私が「夫」を主体で話していたんですが、コーチが「眞由美さんはどうしたいんですか?」って聞いてくれたことでより安心感を感じました。
 「私はどうしたいか」って「私」主体で考えていいんだって。
 そのことですごく気持ちが楽になって、「どうしよう」というところが、「自分はどうしたい?」ってなって、やっていきたいことも考えられるようになりました。
 そんなことがあってコーチングってすごいと思うようになって、考え方も変わってきました。

ーー  クラスAで、早速大きな変化を体験したのですね。

 はい。仕事でも皆さんいろいろ悩みながらやってきて、仕事以外でも多かれ少なかれ悩みがあると思うので、ちょっとした「なげかけ(質問)」で気持ちが楽になって、それが違う形で目指すところに向かって行くことができるってすごいなって思います。
 その質問は私にとって本当に大きなきっかけにもなりました。その時のコーチ役の方に感謝しています。

インタビュー

楽しさと大変さを体験しながら成長する

ーー 最初の体験講座はいかがでしたか。

 2022年の2月から体験講座をしていますが、今思えば一回めの体験講座は申し訳ないくらいボロボロでした。生徒さんが見るからに偉い感じの方でキャリアを積んでいらしたので、自分が揺らいでしまって(笑)。自己基盤がなってないことを感じました。そこから猛反省をしています。
 でも体験講座自体は楽しくて、受けた方がクラスに進んでコーチとして活躍をされているのを見ると、そのきっかけになれたのをすごくうれしく感じます。

ーー 講師が楽しければ受講生にも伝わりますね。それ以外の活動は?

 平日は公的機関の方で障がい者関連の仕事をしています。直接現場ではなく管理的な仕事ですが、企業が障害者を雇用するのは法律で決まっているので、新潟県内の企業の障害者雇用の状況把握とか、職場実習など仕事のきっかけづくりの準備をしています。また、企業訪問も少しずつ増やして行っています。
 公的機関とは別に、月に2回の土日は研修会社に支援してもらって、コミュニケーションセミナーというのをやっています。コーチングの要素を取り入れたり、希望者には個別レッスンもしたりしています。
 また、休日やお休みが取れた平日に、NPOの活動として、子どもたちの「好き」をゲーム感覚で見つけながら、将来何になりたいかを意識してもらうようなキャリア教育活動をしています。そこで子どもたちとコーチング的な関わりをしながら、好きなものを出して言って、将来の方向性を見つけていくような活動です。小さいうちに好きなことがわかると進む方向が見つかるので。

ーー 和田さんは、キャリア形成の支援や仕事をしたい人のサポートに力を注いでいるのがわかります。働く人の応援者ですね。

 振り返ると支援の仕事に携わることが多く、今後も人の支援に携わりたいという思いがあります。
 実家が食堂を営んでいまして、ずっと親の働く姿を見ていたので、小さいながら仕事はするものだという認識が自分の中にあったのだと思います。仕事があるから生活ができるし、コミュニケーションが取れる。楽しさや大変さを感じながらも成長し、誰かの役に立つこともある。そんな思いから「ずっと仕事をやっていきたい」に変わり、知らず知らずのうちに自分の中に思いとしてできていたんだと思います。

インタビュー

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Profile
和田 眞由美(わだ・まゆみ) コーチ
GCS認定プロフェッショナルコーチ
ICF認定コーチ(ACC)
大分県出身、新潟県在住。 結婚を機に夫の転勤で全国各地に転居するも、異動先の新天地で常に就活で仕事をみつけ働き続け、自身の経験からキャリアコンサルタント資格を取得し、就労支援など人に関わる仕事をする。 キャリア支援の中で「仕事をするなら、楽しく働けるようなマインド」を醸成するための面談ツールとして活用しようと思ったことがコーチングを学ぶきっかけとなる。 キャリアビジョンを描く質問を得意としている。

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