Coach Interview - 横山純子 コーチ（後編）仙台校・八重洲校・新潟C講師

　考古学とコーチングという一見接点がないように感じる分野で活動している横山さん。どんなジャンルでもやりたいと思ったことをやってこられたという、その秘訣についてお話を伺いました。
（聞き手：山上 晴美コーチ）

ーー コーチングで人との関係が変わることは多いですが、横山さんご自身を振り返ってみて何か変化を感じましたか？

　自分を客観視できるようになったことが大きな収穫です。前は落ち込むと引きずってずっとグダグダ言ったり、何か起きた時に自分のせいだと思ってこねくり回していたりしていましたが、クラスで習う「事実と解釈の違い」の切り分けができたりとか、「今こういう状態なのだ」って自分を見られるようになったりとか、何かあっても立ち上がりが早くなったと思います。

ーー 行動するとか、ご自分の動きについての変化もありますか。

　元々やりたいことをやるタイプですがそれが加速した感じです。

ーー いいですね。今やっていることの延長とか展開とか、将来に向けて考えていることはありますか。

　GCSのクラスの仕事はやりながら、企業や組織の中でコーチングの面談をするとか研修でサポートするとか、そういうことをしていきたいと去年くらいから考えています。

ーー 企業で働く方々にどんなふうになってもらいたいのですか。

　私の世代は超就職氷河期で、一人の採用に120人集まるような時代だったので、私自身も一度も正社員で働いたことがなくて、非正規、嘱託職員、臨時職員という形で遺跡の発掘に関わってきました。
　でも、そんな非正規の待遇でも、自分がやりたいことを続けてこられたと思っています。知り合いで介護施設を経営している方に聞くと、施設長とかリーダー的なポジションについている女性が結構いるそうで、そういう方達が仕事に主体性を持ってやりがいを感じて働けて、人生全体というかワークライフバランスを整えていかれれば、最終的には企業の成果にもつながると思っています。
　女性たちはみなさん仕事も大事だけど家族のことも大事にしたいのだと思います。その両方のバランスを取れるように、頭の整理や感情面を整えていくお手伝いができれば、回り回ってみんなが充実してよくなるのではないかと思います。

ーー 本当ですね。他にはいかがですか。

　やりたいことがたくさんあって、あまり手を広げすぎるのも良くないかなと思っていますが。友人で障害を持っているお子さんたちの学童保育みたいなことをしている人がいて、その子たちのお母さんの話を聞いてあげる人が必要だというのです。他にも子どもたちを相手にしているような地域のスポーツの指導者の方達に届けるとかできたらいいと思います。
　あとは、ソーシャルビジネス的なことで起業したい方のサポートをしたいと思っています。発展途上国の貧しい国だと女性が一人でお金を借りることができないそうで、女性たちが５人くらい集まって集団で銀行からお金を借りて小さく起業できるような仕組みを作った人がいます。その団体が日本で社会課題を解決するための起業コンテストをやっていてメンターを募集していました。起業経験がなくても起業したい人の思考の整理をサポートするのです。来年それに応募してみようかと思います。

ーー 横山さんは自然の流れに逆らわずに、ご自分の気持ちを尊重しながら進んでいるように見えます。

　振り返るとそんな感じですね。最近頭にあるキーワードは「人も成長も持続することが大切」だということです。短期集中で頑張れる人もいますが、ぼちぼちのペースで長くやるっていうのもありかなと思います。自分は後の方のタイプなので一つ一つ楽しいと思えることをやりたいと思っています。
　仕事以外では、往復３時間くらいで行ける低い山に一人で行くことを楽しみにしています。思いついたらその日に行きます。山頂でお湯を沸かしてコーヒーを飲んだり、山道で花の写真を撮ったりするのが楽しみです。山に入ると匂いや鳥の声やフカフカの地面の感触や風を感じたり、いろいろな緑を見たりできて五感が満たされるのを感じます。

ーー ソロリトリート素敵ですね。「今日山に行きたい」と思ったらすぐに行動する。仕事もプライベートもご自分の感覚を大切にして行動すると無理なく成果が上がると、お話を聞いて感じました。来年、起業家のサポートの仕事が実現しますように。ありがとうございました。