Coach Interview - きむら いずみ コーチ(後編)上野校講師

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コーチをつけてわかる「気持ちの動きからやれる状態」になるまで

 クライアントとしての経験が、コーチングを学ぶきっかけになったという木村伊澄さんに2回目のインタビューをお願いしました。最近の変化や実際に日常生活で活きているコーチングのことなどをうかがいます。
(聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

最優先したい「クライアントになること」

ーー そもそも木村さんは、クライアントとしてコーチングに出会ってその良さを実感したから、自分でもやることになったのですよね。

 はい。クライアントにならなければできないわけではないけど、マニュアルをマスターするところから進んで、もっと深いところに行くには、自分の体験があるからだと思います。ないと全然違うものなってしまいそうです。勉強し始めた頃、周りにクライアント経験がないけどコーチになりたいって人がすごく多かったんです。そのときに、私の中ではクライアント経験がないのにどうしてコーチになれるんだろうってものすごく疑問だったことを思い出しました。

ーー プロ思考だけどクライアント経験がなく、コーチをつける予定もないという方にたまに遭遇します。

 そうですね。私が最初に学んだところはクライアントになるのがあたりまえでした。コーチングを勉強する人がコーチを付けるのはあたりまえだってことをもっとわかってくれるといいと思います。時々、どんな人をコーチに選んだらいいのか聴かれることがあるんですけど、必ず、「自分にコーチをつけているコーチ」と伝えています。

ーー そうですね。例えば最初はこういうコーチにお願いして、次第に自分が変わって来たから次はこういうコーチって、成長とともに違うタイプのコーチをつけることはとても有効だと思います。

 私自身は今まで4人の方にお願いしました。例えばICFの資格取得や更新のときはICF認定のコーチに。自分がセッションをすることでどんな成果をどのように得ていくのか体感することが大切だと思います。それは実際の行動の成果だけではなくて気持ちの面でも大きいです。じゃあこれやりましょうって決めても、環境の面とか気持ちの面で準備ができないこともあるじゃないですか。やることが決まってないよりはいいのですが、行動できたってことをゴールにする場合はそこの部分も整理していかないといけないですよね。ただその部分ってちょっと言葉にしづらいと言うか、伝わりにくかったりするかもしれないですよね。でも、自分がクライアントとして体験していると、こういうふうに気持ちが動いて、こういうふうに整理していってこういうふうに動ける状態が作れるんだなということを知っていて、クライアントに対しても、より動きやすい状態を作るサポートができると思います。やりたいことがわかったときに「やれる状態」にするってことがすごく大事なのかなって。とにかく自分がクライアントになることを最優先で薦めたいです。

ーー本当ですね。因にコーチを付けていること意外で、木村さんがコーチを選ぶ基準は?

 私が話を聴きたい人、そして尊敬する人です。共通する感覚があるのと同時に全く違った感覚があるとか。相手の話を聴きたいだけじゃなくて、私が話したことにどう反応してくれるかもすごい楽しみなんです。ただ「そうだよね」ってだけなく、ある意味客観的に、自分の話にどんなフィードバックをもらえるかですね。それから「目の前の人をその人として見てくれる人」です。私は以前、すごく若く見られて、初対面だと子供扱いされたり、軽く扱われたりすることが多かったんですね。初対面でもそんな態度をとらないで接してくれる人は、ちゃんと向き合ってくれる、その人として見てくれる人だと感じます。

 そして、人を受けとめる受容力があってぶれない。複数で話していてあまり話さない人がいたら、全体に目配りしてちゃんと発言を待ってくれるとか。そういう人は普段の会話も待って話を聴いてくれますね。私がコーチとしてお願いした方々はそういう方です。

ーー いいコーチとの出会いが大きいですね。では、木村さんがもしコーチングに出会ってなかったとしたら。

 出会えていなかったら、自分探しをずっと続けていたかもしれないです。自信もなくてまだまだもっと幼く見られていたかもしれません。

ーー公私問わず、これからやっていきたいことはありますか?

 着物を着られるようになったので、東京国立博物館が開館するようになったら、4月の「KIMONO」という展示会に着ていきたいと思っています。着物の歴史が見られるみたいで楽しみです。自分では、紬を着ていきたいと思っています。

ーーそれは素敵です。着物は奥深い世界で一度入るとその魅力に取り付かれてしまうようですね。今回、コーチをつけることがどれだけ大事かということを改めてお聴きしました。ぜひ多くの方に実感してほしいです。どうもありがとうございました。

インタビュー

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Profile
きむら いずみコーチ
GCS認定講師(上野校講師)
GCS認定プロフェッショナルコーチ
国際コーチ連盟ACC
Points of You(R)・アドバンストレーナー認定/Explorer認定
東京外国語大学ペルシア語学科卒業。通信ソフトウェア会社にてシステムエンジニア、通販会社にて営業サポートを経験したのち、2000年にコーチングと出会い、2001年からコーチとして活動をはじめる。
自己基盤にフォーカスしたコーチングセッションでクライアントの自己実現やキャリアアップをサポートすると共に、コーチング研修のプログラム作成や運営サポートを行う。コーチングの学びの一環として、『Points of You(R)』『異文化感受性発達理論』を学び、GCSカンファレンスのグループ活動などで紹介を行う。
また、小笠原流礼法を通して日本の伝統的な精神と文化への学びを深める。

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