Coach Interview - 林 英利 コーチ(後編)

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原点回帰―本質的なきっかけを思い出す

 昨年に続き林英利代表に登場をしていただきました。前回のインタビューから1年半が経ち、GCSの新たな取り組みや、セッションでの共通の課題「ありたい姿を引き出す」についてお話をうかがいました。
(聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

カリスマコーチよりも、笑顔を増やせるコーチに

ーー 先日、インタビューした山本コーチが、自分はカリスマコーチとかキラキラ活躍するタイプではないけれど、自分に合うやり方で自分らしくコーチとして活躍することができるというようなことをおっしゃっていました。カリスマコーチみたいになれるのだろうかと悩んでいる人が多いようです。

 そういう話をよく聴きます。先日のセッション見学会でも、参加者の方から「自分もカリスマコーチのように、クライアントから大きなものを引き出せるコーチになれるのかと悩んでいた」という話がありました。そのときに、「クライアントが、話して楽になったとか、勇気を持てたとか、前より元気になったとか。それでいいんじゃないか」と伝えました。そんな話をしたら皆さんの肩の力が抜けたみたいで「勇気が出た」と言ってました。苦しい思いをして「カリスマコーチ」を目指す必要はないと思います。まずは相手の笑顔が増えればいいんです。そういうスタートでいいと思うんです。

ーー セッションのことでおうかがいします。多くの方が「クライアントのありたい姿を引き出す」ことが課題だと感じているそうで、テーマとしても関心が高いと聴きました。

 セッション見学会や全国のクラスを回らせてもらっている中で、「クライアントのありたい姿を引き出す」とはどういうことなのかと悩んでいる方が多いと感じました。あるクラスのセッション演習の中で、「子どもが野球ばかりやっていて勉強の時間が取れていないので心配なお父さん」という設定のクライアント役に対してセッションが行われました。クライアントのありたい姿に焦点を当てないセッションや問題に焦点を当てたセッションでは、「どうしたら子どもに勉強させられるか」という展開になってしまいます。クラス受講者の皆さんに、「このようなケースでの"ありたい姿"って何だろう?」と質問してみると、「子どもが勉強も野球も頑張っている様子」と答える方がいらっしゃいましたが、そういう短期的で近視眼的なものではなく、クライアントであるお父さんが、「息子にとってどのような父親でありたいか」という父親像を思い描くことをサポートすることなのです。

 例えば、成人式を迎えたときに、子育ての結果、息子さんにはどのような大人に成人していて欲しいのか。息子さんにどのような感謝の言葉をかけてもらえるような父親になっていたいのか。「小学校の頃、野球ばかりしていた自分に、お父さんはこんなふうに関わってくれてサポートしてくれたよね。本当にありがとう」って言われるとしたら、今現在、息子さんにどのように接するのが良いのか。「私たちはこんなに素晴らしい親子関係になれて本当によかった」という関係とはどのような関係なのか。コーチがそこを引き出してあげる。それが、クライアントのありたい姿を引き出すことだと思います。そのありたい姿を引き出すことができれば、「それを実現させるためには、今、どのように行動すれば良いのか」を引き出すことができるようになるのです。今後のテキスト改訂の中でも、そのあたりの解説を充実させていきたいと考えています。

インタビュー

クライアントの未来への好奇心

ーー 質問力の大切さですね。

 スキルとして言えば質問力ですが、コーチに必要なことは、クライアントの未来に対する好奇心かな。スキルの前に心。その好奇心がないとクライアントの未来につながる質問が出てこないですね。クライアントの幸せな未来に対する好奇心。「あなたには素晴らしい未来が必ず待っている」という関心や好奇心を持つ、コーチにはそういう在り方が求められます。

ーー 他にはどんなエピソードがありますか。

 以前のセッション見学会で、クライアント役の方の将来の夢を描くというテーマでセッションを行ったのですが、私とクライアントは、ドラえもんのタケコプターを頭につけて、飛び回りながらある建物を上から見てみるというセッションを行いました(笑)私自身もクライアントもとても楽しくて、見学会の参加者の方々も臨場感を感じたと言っていました。

 私は、コーチングセッションは、非日常的な体験であったり、ディズニーランドのアトラクションのようなものであったり、クライアントとコーチにとって、基本的にはとてもワクワクするものだと思っています。そして、それを想像の中で体験してから、その未来を実現させるためには、今後どのようなプロセスが必要なのかを引き出していく。

 そのときのセッションでは、タケコプターという飛び道具を使いましたが、クライアントの理想的な未来、素敵な未来に興味を示すコーチ。好奇心という心を助けるためにワザやスキルがあるわけですね。

ーー 新人コーチに向けてメッセージがありましたらお願いします。

 先日のコーチカンファレンスのテーマと同じで、「原点回帰」というメッセージを伝えたいですね。迷いが生まれたら、「そもそも私はなんでコーチングを学ぼうと思ったのか」と最初の頃を思い出してください。クラスAのオリエンテーションで、受講する目的を問われましたね。ぜひそこを見てください。大切なことを再発見できると思います。そういう自分に近づいているのかどうか、書き出した目的をもう一度見直してみてください。そして、やはりクライアントとしてセッションを受ける機会を持つことです。「原点回帰。必要なことはすべてあなたの中にある」ということです。

ーー 原点を見直す。欠かせないことですね。ありがとうございました。

インタビュー

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Profile
林 英利
コーチ
銀座コーチングスクール代表
GCS認定プロフェッショナルコーチ
国際コーチ連盟(ICF)日本支部顧問
ICF認定コーチ(ACC)
大和ハウス工業(株)、トヨタ自動車(株)等にて、住宅事業、人材育成、新規事業開発等を担当。経営コンサルタントとして、また、若者のライフデザインを支援する事業の開始を目指す中でコーチングに出会う。社内の新規事業開発において、チームの意欲向上や社内協力などの取り付けにコーチングを役立て、事業化に貢献。2012年、プロコーチ・研修講師として独立した後に、GCSの運営に参画し、GCS札幌校、新宿校、池袋校などを立ち上げる。それぞれの人が、生まれ持つ資質を生かし活躍することで、本人の充実感の向上と社会貢献が実現できるよう、コーチングスクール運営、講師、プロコーチの活動等を通じてサポートしている。2012年にGCS副代表、2015年にGCS代表に就任。国際コーチ連盟(ICF)日本支部顧問

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