Coach Interview -さくらあくり コーチ（前編）

　人がお日様の方へ顔を向けて、向上したいと思う瞬間がとても美しく感動的だとさくらさんは言います。心の奥に潜む潜在意識を自分で見据えて変化を遂げる。探究を続けてきたそのお話をうかがいます。 （聞き手：山上 晴美コーチ）

−今現在の活動についてお聞かせください。

　2017年から、コーチング、カウンセリング、心理学を合わせた独自のコンテンツで、学校運営とプライベートセッションをしています。心理療法を学べるところが特徴です。もともと潜在意識にとても興味があって心理学を学んだのですが、スピリチュアルの観点ではなくて深層心理から変えられる方法はないかといろいろと勉強してきました。それで、心理療法がそれを解決するために一番有効な方法だと思ったのです。

−潜在意識への興味からスタートしたのはどんな思いからですか？

　見えてくる事象や現象は深い心理と関係していると思います。自分自身にもそれを感じていたので、深層心理から見直していくことができたらどんなにいいかと思っていました。それで、ずっとカウンセリングをやって、その前は占いをやっていました。その中で、最も深いところにある心理には、親たちにずっと言われてきたことがあったりしたので、そのことがとても気になっていました。それに気づかずに変われない人がとても多いということも前から感じていました。そのために、コーチングも勉強しました。

−仕事としては、ずっとカウンセリングと占いをされてきたのですか？

　最初に起業したのはマクロビオティックの指導者です。自分で料理教室を７年間やりました。そのうちに体調を崩してしまったのでやめました。当時はマクロビを宗教のように信じていたので、７年間完全にビーガン生活でした。今思うとだいぶ偏っていたと思います。

−マクロビですか。それまでに食に関して何かテーマを抱えていらしたのでしょうか？

　自分の体調のこともありましたが、マクロビの創始者の久司道夫先生の本の中にあった「1人の身体の中から世界を平和にする」という言葉にとても感動して、本当にその通りだと思いました。身体の中が健康になれば心も健康になるし、そういう人を1人でも増やしていくことが世界平和につながるのじゃないかと思ったのです。今はそれを食ではなくて一人一人の心の中から世界を平和にするという思いで続けています。そんな大層なことを掲げて活動しています。そもそも、マクロビオティックの宇宙論というか宇宙観に魅せられて、「この世界、この宇宙は陰と陽の２つのエネルギーの絶妙なバランスでできている」というのがマクロビの考え方です。でも、料理教室はレシピ作りから材料の買い出し、事前準備がたくさんありますからとても大変でした。それ以外はタロットで占いをしたりしながら、カウンセラーの資格を取りました。

−一人ひとりの心の中と世界の平和のつながり。本当にそうですね。そして、それまでの心理学のアプローチからコーチングを加えて、どんな点が変わっていくと感じたのですか？

　コーチングがすごくいいと思うところは、未来にフォーカスするところです。カウンセリングはどうしても過去に戻ってトラウマなどを見つけていくのですが、コーチングは脳を未来にフォーカスさせるところが素晴らしいところで、そこがとても大事な要素だと思います。要するに、自分の脳が何に焦点を当てて何を見て何を見つけ出すか。それがその人の心理に大きな影響を与えるし、世界はそういうことでできているのだと思っています。
　ですので、未来を見ることに脳の焦点をフォーカスするコーチングはとてもいい考え方だと思います。
　カウンセリングと違って未来にフォーカスするからパワーがありますね。未来を見ることでその人の中にエネルギーが湧いてきます。その時に、カウンセリングとコーチングを合わせたらすごくいいのではないかと思ったのです。

−GCSとのご縁はどのように生まれたのですか？

　私はもともと長野県出身なのですが、東京で結婚をして、夫の仕事の都合で茨城に行き、2016年に愛媛県に移転しました。そのタイミングでコーチングを勉強しようと思ったのですが、当時はオンラインのスクールはありませんでした。探していたら、四国の松山に対面のコーチングスクールがあるということがわかって受講しました。

−そうでしたか。そして個人セッションから、それを指導するようになったのはどんな経緯からですか？

　まず、自分のセッションを確立しようと、心理学や心理療法を入れてやっていたら、クライアントさんから「これを教えてほしい」という声が出てきたのでやることにしました。受けるとみなさんすごく変わるのです。この変化を見るのが楽しいです。

−例えばどのような状態からどのように変わるのですか？

　受ける方は、コーチやカウンセラーとして起業したい人、それと今の仕事に活かしたい人。あとは自分自身が変わりたい人の３つのタイプに分かれるかと思うのですが、一番何が変わるかというと、皆さん、自分のことを客観的に見ることができる視点が育つところです。そうするとネガティブな感情に翻弄されずにすみます。それはコーチングの勉強をしていく中で育つものでもあります。さらに心理学を勉強して自分を振り返る時間をたくさんとります。自分をよく掘り下げて自分を知ってそれを客観的に見る力がつくところにすごく効果を感じています。

−自分を知ることが先決ですね。では、さくらさんご自身の、コーチングを学んでからのご自分の変化があったらお聞かせください。

　GCSの授業で、先生がおっしゃっていたことの中に、とても心に残っている言葉があります。「ラーメン屋をやりたい人でラーメンを食べたことがないとか、ラーメンをたまにしか食べないという人はいると思いますか？コーチングを勉強したいけれど、コーチングセッションは受けたことがないし、日常的にセッションを受けていないというのはそれと同じです」と。
　その通りだと思ったので、日常的にコーチをつけることにしました。いろいろなタイプのコーチングを経験しようと思って、あえて私が習ったことのない、GCS以外のところを出身した方にもお願いしました。 コーチングは話すことで整理ができるし、この仕事を７年半続けてこられたのもコーチをつけていたからでもあると思っています。

−さくらさんが合うコーチとはどんなコーチですか？

　みなさんそれぞれいいコーチです。コーチになるのはそれほど大変ではないですが、そこからプロコーチになってクライアントを獲得して、仕事としてお金を生み出していく。ボチボチではなくこれでしっかりと生活していくには、低いハードルではないですね。職業として選んでそこをどう超えていくことが課題だと思います。
　自分でビジネスモデルを作っていくことが求められるので、それだけのエネルギーがいります。そういう意味ではいいコーチというか合うコーチは、エネルギーがあるコーチですね。話していて自分も元気になるような。エネルギーをもらえる人です。
　それを考えると自分もエネルギーの高いコーチでいるために、常にチャージしていたいです。