組織・人事関連用語:ヤ行

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弱い紐帯の強み

「弱い紐帯の強み」とは、米国の社会学者マーク・グラノヴェッターが発表した社会的ネットワークに関する仮説です。


グラノヴェッターによれば、新規性の高い価値ある情報は、自分の家族や親友、職場の仲間といった社会的つながりが
強い人々(強い紐帯)よりも、知り合いの知り合い、ちょっとした知り合いなど社会的つながりが弱い人々(弱い紐帯)
からもたらされる可能性が高いといいます。これを「弱い紐帯の強み」の理論と呼びます。


「弱い紐帯の強み」の考え方は、企業の組織づくりにも大きな影響を与えています。


新規開発やイノベーションの推進を目的として、組織横断的なプロジェクトチームを作ったり、異業種から人材を集めたり
することが多いのは、弱い紐帯のメンバーを取り入れることで多面的な情報交換が可能になり、同一組織だけのメンバーで
アプローチするよりも、高い創造性が発揮されると考えられるからです。


また弱い紐帯は、異なる組織・チームを結ぶ「ブリッジ=橋」として役割を持っていると考えられています。

親しいメンバーといった強いつながりのみを重視していると、情報が偏ってしまう傾向にあるため、弱い紐帯が橋渡しの
機能を担うことで、情報を広範囲に伝播することができ、組織・チーム間の相互理解を促進すると言われています。