組織・人事関連用語:サ行

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社会人基礎力

社会人基礎力とは、2006年2月に経済産業省が、社会人としての基礎的な能力を主要3能力、
12の構成要素を定義、発表したものになります。職場や地域社会で活躍し続ける上で必要な
能力です。


◆3つの定義・12の構成要素
1.前に踏み出す力(アクション)
不確実性の高い現代社会において、変化に柔軟に対応するスキルが求められます。
その中で、社会人として活躍するには、失敗を恐れず、仮に失敗したとしても前向きに捉え、
一歩ずつ確実に前へと進んでいく強さが必要となります。

①主体性:物事に進んで取り組む力
②働きかけ力:他人に働きかけ巻き込む力
③実行力:目的を設定し、確実に行動する力

2.考え抜く力(シンキング)
テクノロジーの進歩とともに、現代のビジネスは急激な変化を遂げており、職務遂行上で
発生する問題やトラブルの難易度も年々上昇の一途をたどっています。そのような環境の中で
大きな成果をあげるためには、常に問題意識を持ち、課題発見に努め、解決するための方法や
プロセスを考え抜く力が欠かせません。

④課題発見力:現状を分析し、目的や課題を明らかにする力
⑤計画力:課題の解決に向けたプロセスを明らかに準備する力
⑥創造力:新しい価値を生み出す力

3.チームで働く力(チームワーク)
大きな目標を達成することのできる強い組織を構築するためには、自分の意見も大切ですが、
相手の意見も受け入れ、チームメンバー全員の思考や知識、保有スキルを共有することで困難
課題解決の糸口を見つけ出すことができます。目標達成には多様性への深い理解とチームワークが必要です。

⑦発信力:自分の意見をわかりやすく伝える力
⑧傾聴力:相手の意見を丁寧に聴く力
⑨柔軟性:意見の違いや立場の違いを理解する力
⑩状況把握力:自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
⑪規律性:社会のルールや人との約束を守る力
⑫ストレスコントロール力:ストレスの発生源に対応する力


社会人基礎力育成を妨げる一番の原因は、自分の能力や性格を正しく認識していないことによる
自己評価です。精度の低い自己評価は、社会人基礎力の不足に気付けなかったり、高い社会人
基礎力を身に付けているにもかかわらず自信を喪失してしまったりと多くの問題を引き起こすため、
客観的な視点をもって、育成することが求められます。