前向きな思考を促す質問技術

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 「前向き質問」とは、問題解決や学びのプロセスにおいて、

ポジティブで具体的な質問を使って前向きな思考を促す技術です。

この技術を使うことは、問題に取り組む際に否定的な感情に支配されることを避け、

解決策や学びの機会を見つけやすくなります。

 

この「前向き質問」のテクニックをベースに、

「批判」と「学び」に視点を当てた

質問の影響について考えてみましょう。


批判的な視点と学びを重視する視点が持つ質問の影響は、大きく異なります。

批判的な視点の質問は、問題点や欠点を見つけることに長けており、

問題解決のための改善点を見つけ出すことができます。

しかし、否定的な影響を与えることがあります。

例えば、「これはなぜ失敗したのか?」といった質問は、

その状況を否定的に見てしまい、前向きな解決策を見つけにくくすることがあるのです。


一方、学びを重視すると、より深い知識や洞察を得るための質問をすることができます。

学びを深める質問は、前向きで具体的なものが多く、

問題解決や学びのプロセスに対して前向きな影響を与えます。

例えば、「この問題に対してどのような解決策がありますか?」、

「どのような視点があるでしょうか?」といった質問は、

前向きな姿勢で問題解決に取り組むよう促すことができるのです。


「批判」と「学び」は、表面的には対立しているように見えますが、

実際には相互補完的になるのが望ましいです。

批判的視点をもつことで、異なる視点からのアイデアや改善案、

問題解決に役立つ貴重な情報源が引き出されます。

さらに学びが促されると、より良いアイデアや解決策を見つけることができるのです。

 

部下を指導する際に、良かれと思って「批判的な視点」だけで対話を進めていないでしょうか。

問題点や欠点ばかりを見つけるような問いが続くと、否定的な感情を生み出します。

そのまま対話を進めると、前向きな意欲を奪うことにもなってしまいます。

部下が前向きになり、新たな視点や発想を生むようにするためには、

批判的視点だけでなく、学びの視点を促すような質問も心がけていきましょう。


(執筆:銀座コーチングスクール法人事業部・葉山みなみ)