部下のやる気と成果を引き出す2つの方法
研修で受講生の方から受ける質問に、必ず下記の質問が入っています。
「部下のモチベーションの上げ方を知りたい」
今回のコラムでは「スキル面(上げ方)」ではなく、
脳科学の視点でのモチベーションアップを
考えていきたいと思います。
以前、営業部内でコーチングを実践したい受講生から、こんな話を聞いたことがあります。
「コーチングを実践していると甘いって言われる。
厳しくする指導する方が行動するし結果もついてくるって上から反発されて、
でも、今の指導方法では若手がついてこれない気がするんですよね。」
まさに「厳しく指導して結果がでる」のは、下図のノルアドレナリン型モチベーションの結果ですね。
「怒られる」
「怖い」
「このままは嫌だ」
そうすると厳しさという『不快な感情』を回避するために
ノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌して集中力と瞬発力を発揮して、
成果につなげていくわけです。
「ノルアドレナリン型アプローチが正解だ!」と感じたリーダーが、
部下の感情に関心をもたず、
成果に意識を向け続けたらどうなるでしょうか。
それが大きなストレスになり、効果が上がり続けることができないだけでなく、
自分を責めて転職を考え始めるかもしれません。
では、褒めればいいのでしょうか?
人は誰でも誰かの役に立ちたい、成果を出したいと考えているので、
褒めることも大切ですが、褒めることだけではなく、
良い面を見落とさず言葉にして伝える(フィードバック)ことが
ドーパミン(快の感情)を分泌することに繋がります。
部下が嬉しいと感じることは何か?
楽しさを感じながら集中できるときはどんなときか?
部下の長所・強みは何か?
褒めるだけではなく、部下が「快(プラス)の感情」を感じるような
声がけや関わりを実践することが
やる気に繋がり、
さらに行動と成果に繋がります。
ドーパミンは記憶力、学習力、想像力などの機能を大きく高めるため、
長期的にいいモチベーションを保つには、
成功率がアップするというわけです。
厳しくする指導で短期的な結果を求めるのではなく、
長期的に成果を出し続ける関わり方を実践していきましょう。