楽天的だけでなく、楽観的に。
これまで管理職向けにコーチングの集合研修を行ったり、
コーチングセッションを実施する中で必ず耳にする課題がありました。
・部下が言われたことしかやらなくて困る。
・部下が自分の実力を過大評価して困る。
・何を考えているのかわからない。
などなど。
上司としてリーダーとして、その課題を解決するための方法には関心があるものの、
その課題を解決するにあたって、自分自身のあり方に対して
向き合っている方は少なかったように感じました。
日々さまざまな問題を抱えていると「解決」することにばかり焦点が当たりがちですが、
見方や捉え方・考え方(思考)が変わると今までの出来事が違って見えます。
『オプティミストはなぜ成功するのか』の著者:心理学者のセリグマン博士は、
ネガティブな状況があったときに2通りの考え方があると言っています。
それは悲観主義(ペシミスト)と楽観主義(オプティミスト)。
悲観主義者(ペシミスト)の特徴は、悪いことは長く続き、
何をやってうまくいかないと思い込み、
楽観主義者(オプティミスト)は同じように不運に見舞われたとしても、
うまくいかないことは一時的なもので、その原因もこの場合だけと考えます。
楽観主義者(オプティミスト)はうまくいかなかったとしても、
めげずに試練だと考えて努力をします。
「部下に困っている」という方の中には、
コーチング研修を学んだところで変わるはずがない。
そもそも、あいつ自身が変わろうとしない限りうまくいかない。
などと、悲観主義に陥っていないでしょうか?
楽観的な視点があると、どんな違いが感じられるでしょうか?
「楽観的」とは、<物事がうまくいくだろうと考えて、明るい見通しをもつ>こと。
似たような言葉に「楽天的」がありますが、楽天的とは<過去のことをくよくよ考えない>こと。
過去のことに振り回されるだけでなく、
明るい見通しを立てることに集中してみましょう。
<ペシミスト>
君はいつも間違っている。
今日はたまたまうまくいっている。
あいつには伝わるのに、、、。
私は部下に恵まれない。
<オプティミスト>
きっと、うまくいく。
私は部下育成できる力がある。
今の組織が合わないだけだ。
これをチャンスに変える。
<※参考書籍:マーティン・セリグマン(著)『オプティミストはなぜ成功するか』:パンローリング株式会社、2013年>