部下が失敗した事柄に焦点を当てる(経験学習モデル)
「職場で1on1ミーティングをすることになったけれど、どうやって進めればいいんだろう?」
「1on1ミーティングをしているけれど、うまく進められずに効果が上がらない......」
「そもそも、1on1ミーティングって何をすればいいの?」
ビジネスパーソンの中には、そんな疑問や悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。
そんな疑問や悩みを解決すべく、コーチングのスキルアップを求めて
銀座コーチングスクールの受講を始めている管理職、リーダーが増えております。
「1on1ミーティング=コーチング」、、、と勘違いされている方も多いのですが、
1on1ミーティングはコーチングをアプローチするだけの場ではありません。
組織によって1on1ミーティング導入の目的が異なるので、
時にはティーチングもあり、気持ちに寄り添う場でもあり、
キャリアステップの話をする場であり、目標の話をする場であったりもします。
共通しているのは、「部下を主役」として扱うことですね。
コーチングというと「目標」のために、どう「行動」するかに焦点を当てがちですが、
1on1ミーティング中でのコーチングの活かし方には、
どう行動するかだけでなく、どんな経験学習(リソース)をもとに行動を選択するのかを
引き出すフレームワークがあります。
そのフレームワークとは『経験学習モデル』です。
経験学習モデルは「経験→省察・内省→概念化→実践」という4段階により構成され、
このサイクルを繰り返すことによって、人は学び、成長していくとされています。
特に『省察・内省(多様な視点から振り返る)』と、『概念化(今回の経験が応用できるように教訓とする)』は、リーダーの腕の見せ所です。
今回、経験学習モデルのパターンをどのように活かすのか、2つのパターンをご紹介させて頂きます。
【Aパターン】失敗した部下自身に焦点を当てている。
「〇〇できなかった。(経験)」→「なぜ、出来なかったんだろう?(省察・内省)」→
「同じ失敗を繰り返さないために必要なことは?(概念化)」→「次はどのように取り組んでみますか?(実践)」
【Bパターン】部下が失敗した事柄に焦点を当てている。
「〇〇できなかった。(経験)」→「何があったんだろう?(省察・内省)」→
「(省察を踏まえて)同じようなことが起きたときに、どんな対処が望ましいだろう?(概念化)」
→「次はどのように取り組んでみますか?(実践)」
パターンの違いによって、部下はどんな感情を抱くでしょうか。
また現在の部下との関係性においては、どちらのパターンが部下の行動に影響をもたらすでしょう。
経験学習モデルというフレームワークに加えて、どこに焦点を当てた質問が効果につながるのか、
今一度確認してみてはいかがでしょうか。